ダンスや洋服好きの方ならば、ストリートファッションという言葉を1度は耳にしたことがあると思います。しかし、「若者が着るダボダボな洋服というイメージはあるものの、このスタイルが一体どのようなもので、どんな魅力があるのかはいまいちよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、このスタイルの背景となったカルチャーを基に、ストリートファッションに関して紹介していきます。

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ストリートカルチャーとは？

ストリートカルチャーとは、街に集う若者たちが独自に作り上げてきた文化を指します。現代では「ストリート系」という言葉が、ファッションの他にも、音楽やスポーツの中で大きな1つのカテゴリーとなり、世界中の人々から親しまれています。

ストリートカルチャーの発祥

ストリートカルチャーは、1970年代にアメリカのニューヨークやカリフォルニアで生まれました。代表的なものとして、ニューヨークで始まったヒップホップとカリフォルニアのスケートボードの他に、ラップ、落書き（グラフィティ）、ブレイクダンスなどがあります。どれもお金をかけずに楽しめるのが特徴なのですが、これはストリートカルチャーが生まれた背景が原因となっています。

 

当時、財政破綻状態にあったニューヨークでは、学校に思うように通えない子供たちの姿が街に溢れていました。お金がない中でもできる楽しみとして、道路上に集まった子供たちを夢中にさせたのが、身体1つあればできる、またはお金がほとんどかからないストリートカルチャーだったのです。

ストリートカルチャーが愛される理由

ストリートカルチャーが愛される理由は、お金をかけずに楽しめるからだけでなく、貧困地区で育った子供たちがこのカルチャーを通して自分のアイデンティティを取り戻し、自信を付けていったという背景にあります。黒人差別、奴隷制度、貧困問題など彼らを押さえつけるような環境の中でも、音楽やダンス、ファッションで「自分が何者であるのか」を表現している力強い姿に人々は魅了されます。

ストリートファッションとは？

ストリートファッションとは、ストリートカルチャーのように街中に集まる若者たちの間で自然と作り上げられた洋服のスタイルです。

自由さが魅力的なストリートファッション

ストリートファッションと言えば、オーバーサイズの洋服をルーズに着る印象がありますが、それはファッション業界やハイブランドが生み出す、カチッとしたモード系スタイルに対抗する所から来ています。

 

また、ストリートファッションの定義として決まっているものはなく、その時代に流行った映画や音楽、社会情勢に影響された若者たちがその要素を取り入れて作り上げていくため、時代と共に変化する自由なファッションスタイルとなっています。

ストリートファッションの特徴

ストリートファッションに決まった定義はありませんが、スケートボードやブレイクダンスなどをする時に着るファッションとして生まれたため、オーバーサイズでカジュアルなアイテムが定番となっています。

日本のストリートファッション

日本でも1970年代からストリートファッションが親しまれるようになり、当初はアメリカの大学生のライフスタイルをモチーフとしたカジュアルなスタイルが人気でした。1980年代半ばには、他とは違うものを求める傾向が高くなり、デザイナーズ＆キャラクターズブランドの略語である「DCブランド」がブームとなりました。

 

1990年代には、渋谷周辺の学生を中心にアメリカンカジュアルなアイテムを使った「渋カジ（後のアメカジ）」が生まれます。また、ガングロ、ミニスカート、ルーズソックスなど日本独自のストリートファッションも誕生し、若者の間で大流行しました。

 

2000年代には、ユニクロやGAPのようなシンプルで楽なファッション、またはH&Mのファストファッションを好む人が一気に増えます。2010年以降は、流行についていくだけでなく、自分が好きなものを楽しみたいという若者が増え、アニメ、漫画などのサブカルチャーからインスピレーションを受けたオタク系ファッションや原宿系ファッションも人気となりました。

まとめ

ストリートファッションは、このように時代ごとに大きく変化していくスタイルです。流行を追うだけでなく、自分の魅力を最大限発揮できるファッションを探していくなかで、ストリートファッションの背景となったカルチャーや歴史など新しい分野に興味が湧いてくるかもしれませんね。